敷金が返ってこないときは、感情的に詰めるよりも
- 精算書(内訳)と根拠の提示を依頼
- 回答期限を明確に設定
- やり取りをメール/書面で残す
この順で進めるのが一番通りやすいです。
以下、具体的な手順と例文を用意しました。
1. まず確認:敷金が返ってこない原因は3パターン
敷金が返らない理由は、だいたい次のどれかです。
パターン①:まだ精算が終わっていない(遅れているだけ)
→ まずは「いつ精算書が出るか」を確認。
パターン②:原状回復費用が差し引かれて、残額が少ない/ゼロ
→ 内訳と根拠(特約・負担区分)を確認して交渉。
パターン③:連絡がない・放置されている
→ 期限を切って文面で催促。必要なら相談先へ。
2. 敷金返還の基本フロー(あなたがやる順番)
ステップ0:準備するもの(チェックリスト)
- □ 賃貸借契約書(敷金の金額・特約)
- □ 退去日が分かる書面(解約通知、退去立会い書など)
- □ 敷金の領収書や重要事項説明書(あれば)
- □ 管理会社/大家とのやり取り履歴(メール・LINE等)
- □ 退去時の写真(できれば)
- □ 振込先口座情報(返金用)
ステップ1:精算書(内訳)の提示を依頼する
最初は丁寧に「内訳ください」でOKです。
ポイントは「どの項目を、なぜ、いくら」を出させること。
ステップ2:差し引き項目を精査(経年劣化が混ざってないか)
- 日焼け・自然な劣化まで借主負担になっていないか
- 「一式」見積で逃げていないか
- 全面張替えなど過剰になっていないか
ステップ3:再精算を依頼 → 期限を切って回答を求める
「〇日までに回答ください」と期限設定すると進みます。
3. 交渉テンプレ(まず送るメール/コピペOK)
件名:【敷金精算の内訳ご提示のお願い】〇〇号室/氏名
お世話になっております。〇〇号室に入居しておりました【氏名】です。
退去(【退去日】)後の敷金精算について確認のためご連絡いたしました。現時点で敷金精算(返金)のご案内が確認できていないため、下記についてご提示をお願いいたします。
1)敷金精算書(差し引き項目の内訳:項目・単価・数量/面積・金額)
2)差し引きの根拠(契約書・特約の該当箇所、交換が必要な理由)
3)返金予定額と返金予定日お忙しいところ恐れ入りますが、【〇月〇日】までにご回答いただけますと幸いです。
【氏名】
【電話】
【メール】
【振込先】(必要と言われたら後で送るでもOK)
4. 「差し引きが不当そう」なときの交渉テンプレ(再精算依頼)
件名:【敷金精算の再確認のお願い】〇〇号室/氏名
お世話になっております。〇〇号室の【氏名】です。
敷金精算書をご提示いただきありがとうございます。内容を確認し、下記について再確認させてください。■確認したい点
・【例:クロス全面張替え】について、対象範囲と交換が必要な理由、部分補修ができない理由
・【例:床補修】について、対象箇所と施工内容、単価・数量の内訳
・通常使用による経年劣化・自然損耗に該当する部分が含まれていないか恐れ入りますが、上記の根拠資料(内訳・単価・面積・写真等)をご提示のうえ、再精算をご検討いただけますでしょうか。
お手数ですが【〇月〇日】までにご回答をお願いいたします。【氏名】
5. それでも返ってこない時(強めの催促テンプレ)
件名:【敷金返還のお願い(回答期限の設定)】〇〇号室/氏名
お世話になっております。〇〇号室の【氏名】です。
これまで敷金精算についてご連絡しておりますが、現時点で返還(または精算のご回答)が確認できておりません。つきましては、【〇月〇日】までに
・敷金精算書(内訳)
・返還金額と返還予定日
のご回答をお願いいたします。期限までにご回答がない場合、消費生活センター等へ相談のうえ対応を検討いたします。
何卒よろしくお願いいたします。【氏名】
※「内容証明」などの文言は、状況が固まってからでOKです(いきなり脅さない方が通りやすい)。
6. よくある差し引き項目(返ってこない原因トップ)
ハウスクリーニング代
- 特約で「退去時一律負担」があるケースが多い
- ただし 金額が高すぎる/範囲が不明なら内訳確認
クロス張替え(全面)
- 一部の汚れでも全面請求されることがある
- 対象範囲・㎡単価・面積・理由の提示を求める
鍵交換・消毒費
- 契約に根拠があるかを確認(「当然」扱いで乗ることがある)
修繕一式
- 「一式」は争点が作れないので、内訳が出るまで支払い保留が安全
7. 相談先(困ったら早めに)
- 消費生活センター(188):賃貸の敷金トラブルは相性がいい
- 法テラス:弁護士相談の入り口
- 弁護士:高額・紛争化・内容証明・訴訟リスクがある場合
※この記事は一般情報です。個別の事情で結論が変わるため、緊急性が高い場合は専門家へ。
よくある質問(FAQ)
- Q敷金はいつ返ってくるのが普通ですか?
- A
物件や管理会社の運用で差がありますが、退去後に精算手続きが終わってから返還されます。まずは「精算書の発行予定」と「返金予定日」を確認しましょう。
- Q精算書が「一式」しか書かれていません。どうすれば?
- A
「項目・単価・数量(面積)・施工内容」の内訳提示を依頼してください。内訳がないと妥当性の判断ができません。
- Q立会いでサインしたら、敷金の交渉はできませんか?
- A
サインの内容次第です。「確認」程度なら後日でも内訳確認や交渉できることが多いです。サインした書面の内容を確認しましょう。
- Q少額でも揉めたくありません。どう着地させる?
- A
相手の根拠を確認した上で、争点がある部分だけを絞って交渉し、「妥当な金額」で合意する方が早く終わります。
- Q返金どころか追加請求されました。払うべき?
- A
まず内訳と根拠を確認してください。経年劣化が混ざっていたり、全面張替えなど過剰なケースもあります。高額なら早めに相談を。
まとめ:返ってこない時は「内訳→期限→書面」が最強
- 精算書(内訳)と根拠をまず出させる
- 期限を切って回答を求める
- メール/書面で証拠を残す
- 困ったら消費生活センターへ

